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ヨコヅナアリ飼育日誌

投稿:アリ部長  
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(雄アリが誕生しました!)

今回から、私の飼育しているアリの中で唯一の海外種、ヨコヅナアリの飼育日誌をつけていこうと思います。今まで、飼育日誌をつける程の余裕が無かったので飼育開始から6ヶ月も経ってしまいましたが、出来る限り日誌はつけていこうと思います。

このコロニーは2021年の5月にAntMuseum様からお迎えし、現在はAntRoom様の特大石膏巣で飼育しています。女王2匹、ワーカー200〜300匹でお迎えして、一時期はワーカーの数が20匹

まで減ってしまいましたが、現在(5月9日時点)のコロニー規模(推定)は女王1匹、ワーカー約12000匹、卵&幼虫&蛹約8000と、まだまだ発展途中で留まることを知りません。

きれいな特大石膏巣にお引越し

11月18日、AntRoom様から届いた特大石膏巣にお引越し。これで元の汚れた特大石膏巣からはおさらばです。また、特大石膏巣と共に、脱走防止加工が施された特大餌場も届いたので、赤玉土を敷いてからL字コネクターで石膏巣に接続して使用。保温庫での飼育上、あまりスペースは取れないので、石膏巣の上に餌場を重ねて飼育することに。

引っ越し祝いにデュビア成虫1匹とレッドローチ成虫5匹を与えてみたところ、レッドローチは4分で全て仕留めきれたようですが、デュビアは土に潜ってしまったので、一旦取り出してハサミで3等分にしてから再び餌場に戻すと、物凄い勢いで食いついてきました。今後が楽しみです。

文化祭でお披露目

11月20日、学校の文化祭にてヨコヅナアリを含む、およそ20種類のアリを展示。友達の飼育しているパラポネラも展示していましたが、ヨコヅナアリに1番大きな人だかりが出来ていて、改めてヨコヅナアリの魅力を認識させられました。


蛹が壁にビッシリ!

12月9日、何回目かは分かませんが、またヨコヅナアリの羽化ラッシュが始まりそうです。というのも、巨大なヨコヅナコロニーには卵、幼虫、蛹とそれぞれ数百単位の集団があり、そのうち

以前まで幼虫だった集団の蛹化がある程度完了し、蛹の数が以前よりも格段に増えたのです。

画像に写っている白やオレンジの斑点は全て蛹で、働きアリが壁に張り付いてそれらを落とさないようにしているのです。もちろん蛹はこれだけでなく、巣の至るところににこれと同じような塊が張り付けられています。ちなみに、蛹の塊の右下に写っているのは女王です。これだけの蛹が全て彼女の子供なのです。こうやって見ると女王も凄いですね。


最大サイズの兵隊アリが続々羽化!

12月11日、ついに最大サイズの兵隊アリが数匹ほど羽化し始めました。体長は約18ミリです。ちょうどムネアカオオアリの女王と同じくらいのサイズですね。

ヨコヅナアリのコロニーでは、頭の大きい兵隊アリが目立ちますが、新しく羽化した兵隊アリの頭は他の兵隊アリのそれよりも少し大きく、体長の約5分の2を占めます。もちろん、女王の頭よりも断然大きいです!

ちなみにこのコロニーには、この最大サイズの兵隊アリは計5匹いますが、彼女らの役割は餌の貯蔵が主で、働きアリのように活発に動くことはありません。このサイズの兵隊アリはあまり巣の外に出ることはなく、よく幼虫や蛹が体に付着しているため、それらで体が少し埋もれていたりします。

では、狩りに行くのは誰なのかというと、それはほとんどが働きアリで、残りは体長8ミリほどの小さい兵隊アリです。やはり狩りには俊敏性が必要で大きい兵隊アリは不向きなのでしょうね。


餌のバリエーションが増えました!

12月19日、活餌として与えていたミールワームが底をついてしまいました。1日に8匹ほど与えて(もちろんレッドローチやデュビアなどの他の活餌も一緒に)いるのでよく売っているミールワームのカップが1ヶ月も持たないのです。

まだまだ他にもたくさん活餌があるので大して困ることはありませんが、できるだけ多くの餌をあげたいので新しい餌を探すことにしました。

いきなりですが実は私、こう見えて学校の生物部員なのです。こういうとき、すぐに欲しい餌が見つかるのが生物部の強みです。生物部ではアリ以外にたくさんの生き物を飼育しているので、とても多くの種類の餌がそこらじゅうにあるのです。その中からヨコヅナアリが好みそうなものを拝借するだけなのでとても楽に新しい餌を補充できます。

今回私が見つけたのは、誰も使っていない新品の「乾燥ミールワーム」です。活餌ではありませんが、元々は生きていたミールワームなので「まあいけるだろ」と。

思いのほかヨコヅナは単純でした(笑)。なんの躊躇もなく乾燥ミールワームに襲いかかり、20匹ほど餌場にあったのが翌日には全て巣に運ばれていました。ひとまず安心です。

乾燥ミールワームは結構な量あるので、2ヶ月弱はもつと期待しています。


蟻のエンサイクロペディアさんのイベント動画で紹介して頂きました!

12月27日、蟻のエンサイクロペディアさんのイベント動画「Ant Exhibition 2021」にて、飼育しているヨコヅナアリのコロニーを紹介して頂きました。

まずは、蟻のエンサイクロペディアさん、編集お疲れ様でした。とても分かりやすく紹介して頂き有難うございました。短い時間でしたがとても素晴らしい時間を過ごせました。この場を借りて感謝申し上げます。

さて、動画で紹介して頂いたヨコヅナアリのコロニーは今年の11月に撮影したものなので、動画に大量に映っていた蛹が全て羽化して、現在のコロニー規模は(おおよその値です)女王1、兵隊アリ(体長7ミリ〜18ミリ)200、働きアリ2800、蛹1500、幼虫1200、卵(見つけられず…)と、こんな感じです。この家族の初年越しは、なかなか賑やかで楽しそうですね。冬眠しない彼女らに「年越し」という概念は無いでしょうが(笑)

蟻のエンサイクロペディアさんのイベント動画には、私以外にもたくさんの方々が参加されており、海外の方も数人参加されています。皆さん各々のお気に入りのコロニーを出されていて、アリのコロニーだけでなく巣も工夫して作られているので、新しく巣を自作する際に参考になるのではないでしょうか?   

まだ観ていない方は、1度観ておくことをオススメします!(もちろん何度でもOK!)


年越し蕎麦ならぬ…?

皆さん、明けましておめでとうございます!

去年は動画に出してもらったりして、とても楽しい一年でした。今年は、まだ紹介していないアリ達を投稿していったり、皆さんと一緒にアリに関する知識を深め合っていきたいと思っているアリ部長です!

さて皆さん、今年は年越しの際に何を食べましたか?

年越しの際によく食べられている食べ物として挙げられるのが蕎麦ですが、我が家のヨコヅナアリには蕎麦ではなく、あまりあげていなかったハサミムシ(8匹)やムカデ(7センチぐらいのを1匹)、弱らせたミミズ(6センチぐらいのを1匹)、レッドローチ(成虫を2匹)、デュビア(成虫2匹を切ったもの)、シロアリ(120匹ほど)、乾燥ミールワーム(3匹)ありありパウダー改(AntRoom様の餌皿大に7分目くらい)、植物の種(5粒ほど)をあげました。

もうこれは、年越し〇〇ではなく「おせち」ですね(笑)

まあこれだけ与えても次の日には、デカすぎて持ち帰れないデュビア以外は全て餌場から消えているので、これらが腐ることはありません。

しかし、少し誤算が…。ミミズの粘着によりヨコヅナアリ陣営に少し犠牲者が出てしまったのです。ミミズはおせちの具から外しておいた方が良かったかもしれません。(朝起きて見てみると、無事犠牲者の仇をとり、幼虫達に分け与えていました。)

そんなこんなで、先程やっと、11時間もかかりましたが、ヨコヅナアリ達がおせちを完食しました。今年も彼女らの日誌は続けるので、どうか今年もよろしくお願いします!



巣を増設し、餌場も含めて三段重ねに!

1月24日、近頃餌場にワーカーが幼虫や蛹を大量に連れてくる姿を頻繁に見るようになってきたのでそろそろ増設時かなと思い、巣を増設することにしました。巣の部分のスペースが足りない為、餌場を巣の一部として利用しているのでしょう。これではろくに餌やりも出来ないので、餌場の掃除も兼ねて新しい石膏巣を元々あった石膏巣の下に連結することにしました。

餌場に1000匹以上ワーカーがおり、幼虫や蛹も壁に張り付けられたり赤玉土の隙間にいたりしたので、とても大変でしたが2時間程で全ての作業が終了しましたε-(´∀`*)ホッ

今後は、餌場に幼虫や蛹を運びこまれる前に巣を増設するよう気をつけます。

【恐怖!!】チューブを食い破るアリ

1月28日、2日ぶりに餌場を覗いてみると餌場に接続していたチューブが齧られて直径8ミリ程の穴が空いていました。幸いにも穴を空けられたのが餌場の内側のチューブだったので脱走されませんでしたが、外側を食い破られていたらと思うと恐怖でしかありません…。外側のチューブが食い破られたときのために対策として、テープでチューブをぐるぐる巻きにしておきました。

ムネアカナガフシアリなど、チューブを齧るアリがいることは知っていたのですが、ヨコヅナアリも齧るのですね…。


巣を増設+チューブが1.2メートルに!

特大石膏巣の最下段にもう1段特大石膏巣を連結しました。また、餌場に繋がるチューブの長さを1.2メートルに伸ばしました。このチューブを収納するために、餌場と特大石膏巣の間にもう一つ餌場を取りつけました。この餌場の中でL字コネクタを複数個使うことでチューブ1.2メートルを何度も直角に折り曲げることで収納しました。また、餌場の赤玉土が色々と邪魔だったのでなくすことにしました。



特大石膏巣4段目!

3月25日、前回から2週間ちょっとしか経っていませんが、特大石膏巣を1段追加しました。これで特大石膏巣は4段目です。冷温庫内のスペースを考えて前回取り付けたチューブ部屋は撤去することにしました。活性を上げたいので、今回から冷温庫内の温度は30℃です。



飼育開始から1年が経過

5月7日、ヨコヅナアリを飼育し始めてからちょうど一年の月日が経ちました。脱走や事故が原因の死亡数は5000ほどありましたが、何とか乗り切った感じです。多分ですが、満足に餌を与えることが出来かつハプニングがなければ、現在の2倍ほどにはなっていたと思います。

ちなみに最近はレッドローチ1日30匹を週に6日、昆虫ゼリー1個を2日に1回与えていますが、正直これでも足りていません。餌を与えれば与えた分だけ増えます。

(報告していませんでしたが、2段目にあり巣さんの新型石膏巣を連結しました。狭い空間が好きなのか、特大石膏巣よりもワーカーの密度が高いです。)



雄アリの蛹が多数出現!

6/7.テスト勉強をしていたので記事を更新できませんでしたが、実は有翅虫の幼虫が50匹ほど出現していました。そしてテストが終わる頃には既に雄アリの蛹が10個ほどできていました。蛹の状態でも体長約1.3センチと他の種の雄アリよりも大型です。流石カレバラアリ属。つまり私の飼育環境下では、飼育開始からちょうど一年が経った頃に有翅虫になる卵を産卵し始めたことになります。コロニーの成長速度によって多少早まったり遅くなったりするかもしれませんが。

ちなみに、ワーカーになる幼虫と有翅虫になる幼虫を見分けるコツは幼虫の背中に突起があるかどうかです。背中に突起がある方が有翅虫で、それ以外の幼虫には突起は見当たりません。また、有翅虫の幼虫は令を重ねるにつれて、体にシワが出てきます。

今のところ雄アリは確認できていますが、新女王は出てきていないのでもしかしたら今回は雄アリだけなのかもしれません。



雄アリ羽化

6/15.雄アリが羽化しました。現在既に6頭ほど羽化し終わりました。体長約15㍉と、とても巨大な雄アリです。まあ、カレバラアリの仲間だから納得の大きさではありますが…。

有翅虫の幼虫&蛹はあと60ほどありますが、これらが全て羽化すると巣の中がえげつないことになりそうな気がします。

ちなみにまだ新女王は確認できていません。






コメント

    ベストアンサー

    スクラッチャー(ありんこの家)さん: 2021-12-08 22:42:10

    飼育が上手すぎて尊敬しているありんこの家です。
    アリ部長さん
    アリを飼っているとき
    増やすコツはありますか?

    通報 8 返信

    ありがとうございます! アリ部長さん: 2021-12-09 07:38:54

    そ、そんなこと言ってくださるなんて…お世辞でもありがとうございます!
    アリを増やすコツということですが、いくつかポイントを挙げてみたので少しでも参考になれば幸いです。
    ①.アリを飼育する前に、そのアリの生態や飼育する際に注意する点をネットで調べて熟知しておく。
    これはヨコヅナアリなどの難関種においては必須で、私の場合、そのアリの情報が乗っている記事を毎日読んでいました。
    もちろんアリの生態は種ごとに異なるので、難関種だけでなく色々なアリの飼育情報を知った上での飼育は格段に飼育難易度が下がります。
    ②.飼育するアリに合わせた環境を作る(温度や湿度も)。
    1と同じく飼育を始める前のポイントですが、やはり飼育を始める前の準備が重要です。
    1で得たアリの生態に関する情報を頼りに、そのアリの好みの環境を作るのです。特に自作の巣を作るときはなおさら意識しなければなりません。自分が作った環境がアリに合わなければそのコロニーは調子を崩してしまいますし、環境が良ければ自然にアリは増えていきます。
    コロニーが大きくなった際、どのような感じになるかも考えた上で、環境を作ると尚良いでしょう。
    ③餌を安定してアリにあげられるように管理する(特に肉餌)。
    蜜餌などの管理は簡単ですが、肉餌の管理はそうも行きません。肉餌で代表的なものは、レッドローチ、ミールワーム、デュビア、シロアリですが、アリを飼育する際はこれらが漏れなく付いてきますw
    これが他の昆虫の飼育よりもアリの飼育の方が飼育が難しい要因の1つであったりします。
    私の場合、レッドローチやデュビアは繁殖させてアリに与えていますが、ミールワームやシロアリ等の小さい肉餌はアリの消費に追いつかないので、その都度、注文したり山で採集したりしています。
    ④.様々な種類の餌を沢山与える。
    よく餌飽きを起こすようなアリもいるので、これも重要ですね。
    3で紹介したような肉餌と複数種の蜜餌をローテーションで与えます。ちなみに私が飼育しているヨコヅナアリには全部で11種類の餌を与えています。ちなみに毎日です。
    この餌の種類が多いほどアリの調子も良くなり、飼育者の心の余裕もできます。
    ⑤愛情。
    はい、精神論ですw
    とはいえ、私が1番大事にしているのはこれですね。
    これがあることで自分のアリ飼育に対する責任感も湧いてきます。これがなければ1〜5のポイントも面倒くさくてやらなくなり、アリのコロニーも調子を崩してしまいます。

    以上この5点をしっかりと守っていればおおよそのアリの飼育は上手くいくでしょう。
    アリの調子が良くないときは基本的に、アリ側に問題があることは少なく、飼育者がこれらのポイントをしっかりと守れていないことが大半です。
    まだまだ私も未熟者ですがこの5点をしっかり守ってアリ飼育に励んでいくつもりです。
    ありんこの家さん、お互いこれからも頑張っていきましょう!

    通報 9 返信

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