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ツヤクシケアリ(Manica yessensis)

投稿:あんつべ  
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最近、マニカ・ルビダがブームになりつつありますが、実は日本にもマニカ属(ツヤクシケアリ属)のアリがいます。


それが今回ご紹介するツヤクシケアリです。


ツヤクシケアリは日本唯一のツヤクシケアリ属のアリで、比較的珍しい種類です。


寒冷地に生息し、本州では主に亜高山帯に生息します。

場所によっては半年近く雪に閉ざされる場所に生息することもあり、寒さに強く、暑さに弱いのが特徴です。


私が飼育中のツヤクシケアリは、標高2000m前後の場所で採集したものになります。

飼育環境

容器

飼育ケース1:平型スチロールケース(SK-5)

活性炭粉末を混ぜた石膏を敷き、中心部にカルデラ状の窪地を造形することでアリが巣を有効に使えるようにしています。


飼育ケース2:平型スチロールケース(K-12)

上記ケースを一回り小さくしたケースです。こちらも同様の石膏巣としています。


エサ場:ダイソー クリアボックス

ダイソーの四角いプラケースを使用しています。


エサ場の仕様

●プラケースの加工

蓋に大きな開口を設けてケース内の換気対策をしています。脱走対策に60メッシュのステンレス金網を木工用ボンドで接着しています。


●床材:ゼオライト等

ツヤクシケアリはエサ場を非常に汚くします。そのため、放置しっぱなしだと非常に不衛生になりがちです。

特に、床面に汚れを付着させる傾向で、茶色い汚れが床面全体にこびりつきます。さらに、エサ場を密閉状態にすると湿気がこもり悪臭や床がベチョベチョになったりと最悪です。


なので、ケースに大きな開口を設けて乾燥を心がけるのはもちろん、床の湿った汚い汚れ対策もしたほうが衛生的です。


私は、ゼオライトとバーミキュライトを床材にしていますが、除湿に向いた床材なら何でも良いと思います。床材を敷くことで、ベチョベチョ汚れをつけることが無くなり衛生的になりました。


飼育温度

●夏:20℃〜25℃

●冬:3℃〜10℃


エサ

肉食傾向です。ミルワーム(幼虫、蛹)、デュビア(初齢)、シロアリ、プロゼリーを中心に与えています。蜜エサも定期的に与えます。


注意点

ツヤクシケアリは毒を持ちます。刺されると強い痛みや皮膚の変色など、人への害があるため採集・飼育時は十分に注意する必要があります。



ツヤクシケアリについて更に詳しくは

私が運営するブログ「ants base label」にてツヤクシケアリについて記事を書いております。更に詳しくは下記ブログも合わせてご覧ください。


●ツヤクシケアリの飼育|採集から飼育まで実践してみた

https://antsbase.tokyo/shiiku/manica-yessensis/



コメント

    ありお手さん: 2021-07-09 01:51:47

    おぉ、こちらも順調そうだね。
    うちのも順調に増え始めてそろそろ餌場付けないとなぁって思ってたとこだったから助かったよ😆
    参考にさせてもらうね🙇

    通報 3 返信

    あんつべさん: 2021-07-09 10:13:33

    順調ですね。と言いますか、このコロニーの女王の産卵能力が桁違いです。
    餌場の開放はすごく重要ですが、ワーカーの少ない初期ならこの問題も起きにくいと思います。やばいのは増えたとき…💦今後は開放型飼育ゲージでの飼育を検討してます。

    通報 2 返信

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