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テレフォン・アポインターは聞いた

投稿:taka2378  
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今から、10年ほど前になるが、私はそれまでしていた警備員をやめ、クロレラを販売する会社に勤めることとなった。研修が終わり、電話をかけ始めてから、5件目くらいのことだった。優しそうな年配の女性が6万円の成約をしてくれた。初心者だったのがかえってよかったのかもしれない。

テレフォン・アポインテターを志望する人は多い。その大多数は女性だ。しかし、大抵の人は務まらずに辞めていく。1日でこなくなる人もざらだ。でも、話すことが好きなら、人の話を聞くことが楽しい人なら、務まるだろう。私は、そう思っている。

警備員は外の仕事が多く、天候に左右される。天気のいい日はとても気持ちよいのだが、炎天下の夏の日、酷寒の冬の夜、特に真冬に雨が降られると本当に辛い。手足は感覚がなくなり、身体中が凍える。だが、その年は猛暑だったが、涼しい部屋で快適に仕事ができた。

顧客と話していて、その境遇に涙したことも、何回もあった。私の滑舌はよくなく、同僚からもなにを話しているか、わからないと言われた。しかし、クローザーの課長は、「聞きづらいから、かえって向こうが聞こうとして、上手くいってるんだろう」、そう言ってくれた。

今、その会社はないが、あの楽しかったトーク仕事を懐かしく思い出している。

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