牛の首

  
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最近、アメリカの一青年が、奇怪なメールを受け取りました。

そのメールの件名は「牛の首」であり、本文は「197,687」と縦一列に書かれており、その下に古い民謡風の文章が「不自然に改行されて」、長々と引用されていました。

そして青年は気付いたのです。数字から通して縦一列に読むと……「人の名に依りて197,687人を葬る」となったのです。

青年は気味が悪くなって、このメールを削除しました。

その数分後、青年の友人から妙なメールが届きました。

「今送ってきたメールは何なんだ?」と。

もちろん送ってなどいません。

青年はすぐに友人の家へ行き、そのメールを見せてもらいました。

それはまさしく「牛の首」でした。

ただし、数字は一つ増えて、「197,688」でしたが……。

青年はそのメールを調べようとしましたが、削除してしまったために、送信者がわかりません。それに、なぜ知らないうちに「ひとりだけに」メールが送信されたのか。青年は調べようと思い、自分のホームページで情報を募集しました。

二日後、ホームページに接続できなくなり、同じ日に二通のメールを受け取ります。

一つは「規約違反」を理由にホームページを閉鎖した旨を伝えるプロバイダーから、もう一つは発信元は「ウクライナ」という全く関係のない所で、大きな文字で「警告!」と書かれていました。

実は、この間に青年は情報を得ていたのです。

それによると、「牛の首」は冷戦時代のソ連で発動し、「闇の大量破壊兵器」としてほとんど極秘のうちに計画は進み、今ではほとんど忘れ去られているそうなのです。

いくつかの情報のうち、最も詳しいのは上だけでした。あとは、

メールが止められた瞬間、メールに関わった全員が死ぬと。

青年は恐怖を感じました。コンピューターの技術が進歩するにつれて、メールの受け渡しは早くなるのではないか。

(今でも数分です)そして、インターネットに接続している全てのコンピューターを回りきり、行き先がなくなった=止められた瞬間、自分も死ぬのではないか。と……。



昔、寂れた山村に父娘が住んでいた。

父が再婚し、義母と義妹も一緒に暮らすようになった。

義母は義妹ばかり可愛がり、家事の全てを娘に押し付けた。

そんなある冬、家族は貧しさに耐えかねた。

義母は

「このままでは冬は越せない、娘を山に捨てるしかない。」

と父にけしかける。

気弱な父は義母に逆らう事が出来ず、

泣く泣く実の娘を山奥の山小屋に置き去りにした。

山は魔物が出ると言い冬には誰も近寄らない。

娘は毎日泣いて暮らしたが

それでも生きる為、罠を仕掛け野兎を捕まえ

雪を掘り木の根を探した。

ある夜、囲炉裏の側で寒さと怖さで震えながら泣いていると

戸口を叩く音がする。

こんな夜中に人が来ようはずが無い

戸を叩くのは魔物に違い無いと娘は怯えた。

しかし、戸口を叩く音は止まない。

それで娘は恐る恐る、戸口を開けた

外は真っ暗で吹雪が吹いているだけ・・・

と思ったら足元に小さな魔物がいた。

全身褐色で頭には角を生やしている。

娘が「何者!」と聞くと

魔物は「俺は牛の首だ。

腹が減って寒い、中に入れろ。」と言う。

娘は怖さよりも

自分と同じ境遇の魔物が可哀そうに思え

小屋の中に入れてやり、

囲炉裏に当たらせ、木の根の汁を分けてやった。

いつの間にか眠ってしまった娘が

目覚めた時には朝になっていた。

魔物はどこにもおらず、

魔物が座っていた囲炉裏の側には

少しばかりの金銀財宝が積まれていたそうだ。

この後、娘は里に降り

財宝を持参金に良い婿を迎え幸せになったと言う。

また、この話を聞いた義母は

義妹を冬の山小屋に行かせたが

我が儘に育った義妹は魔物への世話が出来ず

魔物は怒って小屋を壊してしまったらしい。

ウクライナの昔話だそうだ。

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