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ラミ さん

  
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パン屋の子どもではなかったけれど、じつは自分も、子どもの頃に毎日のようにパンを食べていました。父が当時とあるパン会社で働いていたからです。

蒸しパン、あんパン、チョココロネ、ときどき背伸びしてフランスパン…まさに飽きるほど食べていたのに、今は当時と違い、お洒落なパン屋さんそこかしこにあるのに、どういうわけか、ここ数年あのパンが無性に懐かしく、食べたくなります。

きっと誰の心にもあるであろう、今はない場所の記憶と、その場所を懐かしんだり慈しんだりする気持ち。心の引き出しに放り込んでそのままにしている人もいれば、部屋のお気に入りの場所に飾っている人もいるかもしれない。

この作品は、そんな記憶をキム・ヨンスさんがそっと取り出してわたしたちに見せてくれたかのような印象を受けました。ヨンスさんが物心ついたころからあったニューヨーク製菓店の、ちいさくて、でも温かい灯りに照らされた記憶のかけらたち。

もうあの頃には戻れないけれど、あの場所はないけれど、あの灯りとパンを思い出せばいつでもあのときのあの場所に戻ってゆける。そんなことを気づかせてくれる素敵な短編でした。ひさしぶりにO・ヘンリーが読みたくなりました。

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