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真夏日和 さん

  
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ニューヨーク製菓店に灯る光は通過点だと思う。

今はクッパの24時間営業のお店にかわりそこに灯る光もまた作家ときっとその店にかかわる人の過去と未来を照らす光だ。

私は人生とはどんなに曲がりくねったり後戻りしたりしても、結局のところ一本道だと常々思っている。

作家の道でもあるけれど、それはニューヨーク製菓店の末っ子という道でもある。

子供の頃から死ぬほどパンを食べたり、クリスマスや季節ごとに母親が季節ものを大量にさばいたこと、犬にカステラを食べさせていると噂をされていまだに言われたりすること、大学生の時にかき氷を134杯売って癌で入院している母に自慢したけど私はもっと売ったよと言われたこと、パンの味、餡の味、懐かしい記憶たち。

ニューヨーク製菓店に育てられたと言っても過言ではないし、母の記憶はニューヨーク製菓店そのものでたくさんの町の小さなお店が開発によって消えていったことは哀しいけれど、作家の記憶のなかでそれらは、永遠に過去を照らし続けているんだと思う。

自分が生きていく人生には苦しいことだけが残されているのは本当のことかもしれないけれど、私の人生にも私だけのニューヨーク製菓店が待っていてくれているかもしれない。忘れている大切なもののなかで小さな小さな光を灯して待っていてくれたらいいなと、思った。

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