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mary さん

  
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じっくり慎重に読んだのに、あっけなく素気なく私の中を通り過ぎちゃったなぁ、と思った。キムヨンスの作品は初めてで、同封されていた冊子でも特集が組まれるくらいの作家だから、読む前の漠然とした期待が大きかったのかも知れなかった。 キムヨンスの作品が好まれるのはどうしてなんだろう?と数日考えてまた読み返してみた。

あっけなく素気なく感じた理由は、鉛筆で書く事にした、という最初の方の一文のせいかも知れなかった。そのせいでその後の風景は白黒写真で写り出されて行ったのだ。

地方の町の駅前の製菓店。もう35年以上前に訪れた慶州の通りが重なりどこか日本の田舎のような懐かしさを感じた事を思い出していた。

この小説もあの時の慶州の頃かなぁ、と思い巡らせた。

白黒写真に写る情景は懐かしさを伴いながら時間が過ぎて行ったが、ある時、鮮やかな色彩が現れた。クリスマスの飾り付けの様子だ。私も子供の頃、綿を雪の代わりにモミの木にのせたっけ…原色のピカピカ点滅する電気や星を飾りながらクリスを待ち侘びる日々。ささやかで穏やかな時間。いつの間にか主人公の後ろから製菓店を見ている気分になり、懐かしい気持ちになった。

キムヨンスは人生はこんなものかも知れない、と何度か言っている。

世の中に対して何処か諦観しているのか、あるいはままならぬ事が多くても今持っているものに満足し自分らしくいれば良い、という事なのか。

いつも女性作家ばかり読んでいるのでこの小説は初めて読んだ男性作家の作品だった。

今も私の中に何が残ったのだろう?と思うくらいキムヨンスはあっけなくて素っ気ない。 だからなのか、韓国語で読みたいと感じた。

その時私の中に来るものな何なのか

少し愉しみでもある。


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