本サイトは、SHARE info(シェアインフォ)で作成された投稿型サイトです。
今すぐ、無料で、簡単に「投稿型サイト」が作成できます。

rinne_tensei さん

  
通報 ウォッチ 0

私の育った街にも、交差点の角に「ニューヨーク菓子店」に似たパン屋さんがあった。狭い交差点の角にある店で、雪の日にはバスが曲がる時にはお店の中に入って待ったこと、様々な甘いパンが売っていたこと、私の中学校ではお昼がお弁当だったから、特別にそのパン屋さんで買うことが許されていたこと…、そういう忘れかけていたことを、この小説を読んで一気に思い出した。そして、自分がそのパン屋の中でバスが曲がるのを待っていた時から20年も経っていることに改めて気づいた。そう、私は立派な大人と言える年齢になっていた。

「ニューヨーク菓子店」は、そんな誰もが心の中にある、とあるお店への郷愁を誘い、まだあの店はあるんだろうかと検索してしまう小説だ。それがコンビニであろうと、ラーメン屋であろうと、思い出の中に「味覚」や「嗅覚」が入ると、なんであんなに強烈に覚えているんだろう。「ニューヨーク菓子店」を読んでいると、こんなに香りや味や舌ざわり(かき氷が舌の上で溶けていく感じ)をありありと感じられて、私も頻繁に通っていた客のような気持ちになった。きっと、それは韓国でも日本でも変わらない風景なのだろう。そして、人が郷愁を覚えるきっかけは、人類共通なのだと思う。年を取ればとるほど、私たちは過去を懐かしむ行為が増えていき、それは人間にとって自然な行為で、自分自身もまたその移り行く暮らしの中で誰かの「郷愁を誘う何か」になっているのかもしれない。大人になったからこそ、しみじみと読めた小説だった。

関連する投稿

  • 投稿 - 2021/11/27
    りゅうのすけ さん
    0

    『ニューヨーク製菓店』名前からイメージするのは重厚なドア、濃い茶の木製棚に金色のト...

  • 投稿 - 2021/11/27
    真夏日和 さん
    0

    ニューヨーク製菓店に灯る光は通過点だと思う。今はクッパの24時間営業のお店にかわりそ...

  • 投稿 - 2021/11/27
    KT さん
    0

    ニューヨーク洋菓子店のそばに佇んでずっと光景を見ているような時間を過ごしました。静...