小説のご都合主義をなくす方法を自分なりに考えてみた
ご都合主義。
物語上において、望みどおりの展開にするために、
作者の都合で無理やり対処した結果、
矛盾や強引さ、つじつまの合わない部分がでてしまうことである。
はっきり言ってこれは小説家の敵だと思う。
より良い展開を探すために、
その展開で強引さが見られないように、
面白く、違和感のないストーリーを、
2・3日もの間、苦しみながら考えることもある。
思いついた時にはとてもすっきりとするが、
結局、次なる違和感がうまれてしまうこともあって、
またご都合主義と闘うこともあるのだ。
だから、誰もが思うだろう。
ご都合主義に対処することはできる限りしたくない、と。
画期的な方法ではないが、
私なりのご都合主義への対処法を話しておこうと思う。
キャラの行動や想いを、とにかく強くまっすぐにする
あくまで例として聞いてほしい。
例えば、
銃を向けられた主人公を、やってきたヒロインが身体をはって守る
そんな場面を考えたとする。
だが、ヒロインは普通の人間だ。
この時点で登場したヒロインである以上、リアリティを優先するならどうしても庇おうとしても間に合わない。
それでも主人公を庇わせたいなら、原因を考えなければならない。
しかし、そこで色々と展開を考えると、複雑になってしまう。
複雑な例をあげると、
説得して足止めしながら、主人公の前に立つとか。
だが、主人公を必死で守ろうとするヒロインの想いと、ヒロインの作戦っぽい複雑な動きは合わない。
どうせなら、「やめて」と大声をだしながら、飛びつくように主人公を庇わせたい。
その方がパワーが出る。
だが、それでは最初の問題に逆戻り、
ヒロインが追い付かない。
ではどうすればいいか。
私ならば、ヒロインの想いを、さらにつよくはっきりとさせる。
ヒロインは何が何でも、主人公を助けたい。
だったら、背後から犯人に飛びつくというのはどうか。
あらかじめ犯人の後ろから出てくるなら問題ない。
命がけで犯人を止めようとして、しかし突き飛ばされて、それでも主人公を守ろうと立ちはだかって、撃たれてしまう。
すこし行動が複雑に感じてしまうかもしれないが、先ほどのと比べると、ヒロインは常に死ぬ気である。
この方がつじつまを合わせて、かつ、パワーがでるのではなかろうか。
キャラの想いを強く強くして、そこから生まれる行動を考える。
そうしてできたストーリーは、きっと強いはずだ。
最初から順番に書き、登場人物を自然に動かす。
次は単純で、最初から物語を書いてクライマックスまでもっていくというものだ。
その際に、
「このキャラならばどう動くだろうか」
と考える。
序盤から順番に書き続けたなら、ご都合主義は起こらない。
その分、クライマックスで100%望みの展開にはできないかもしれないが、
その場合は、臨機応変に、さらに良いクライマックスを目指せば良いのではなかろうか
ばっさり設定を変える。
ご都合主義に対処しようと、あれこれ長く頭を悩ませている時点で、
その設定には無理があるのかもしれない。
と最近思うようになった。
考える時間が長いほど、それだけ設定が複雑だということ。
その状態に陥ったら、ばっさり考え直す覚悟を持つべきかもしれない。
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