品質改善・不良削減の製造業事例の進め方:なぜなぜ分析の標準化で分かった効果と残課題
品質保証部でなぜなぜ分析の標準化を担当している橋本亮です。先に結果をお伝えすると、今回の試行では「対象不良率を35%改善」となりました。ただし、すべてが想定どおりだったわけではありません。効果が出た条件と、まだ人の確認が必要な場面を分けて記録したので、同じテーマを検討している方の参考になればと思います。
改善前は、対策後しばらくすると同じ不良が再発し、過去の原因分析が十分に活用されていませんでした。そこで、直近の実績から90件を抽出し、開始から完了までの時間、差し戻し回数、問い合わせ先、例外の理由を一件ずつ確認しました。平均値だけでなく、時間が極端に長かったケースを見たことで、作業そのものより確認待ちがボトルネックになっていることが分かりました。
対策として、良品と不良品を同じ条件で収集し、発生時刻、設備、材料ロット、作業者を一つの表で比較しました。試行期間は10週間とし、利用者が困った場面をその日のうちに短いメモで残してもらいました。翌週まで問題を持ち越さず、小さな設定変更と手順修正を繰り返した点が、定着に効いたと考えています。説明会は一度で終わらせず、質問の多かった部分だけを10分の補足資料にしました。
処理時間の改善に加え、確認漏れと再作業は22%減少しました。一方、担当者によるばらつきは完全にはなくなっていません。数値が改善していても、別工程へのしわ寄せや入力負担が増えていないかを確認するため、作業後アンケートと例外対応時間も継続して測っています。
次の課題は、データ件数の少ない品種では結論を急がず、次回生産時の追加確認を予定しています。今回は効果の出た結果だけでなく、対象外にした条件、途中で変更した判断基準、手作業を残した理由も資料に含めました。他拠点が同じ失敗を繰り返さないよう、再利用時には前提条件から確認できる形にしていきます。
似た不良を経験した拠点では、どのデータを追加すると原因特定が進みましたか。検査負荷を増やさず精度を維持する工夫も教えてください。
※この投稿はデモンストレーション用のサンプルです。人物や企業、内容は架空のものです。

コメント
設備保全、故障履歴、予知保全の観点から拝見しました。対策の有無だけでなく、再発確認日と確認者を必須にすると未完了案件を減らせると思います。特に「なぜなぜ分析の標準化」は結果だけでなく、変更前の判断基準も共有されると再利用しやすいです。
東日本工場で画像検査AIと判定品質の安定化を担当しています。「なぜなぜ分析の標準化」で対象不良率を35%改善という結果は参考になります。判定が分かれる境界品について、限度見本の更新と承認を誰が担当していますか。
伊藤彩さん、具体的な質問をありがとうございます。品質保証部が基準を承認し、現場リーダーが月一回、現物とのずれを確認する運用にしました。まだ品質保証部内の検証結果なので、「なぜなぜ分析の標準化」の次の測定値も追記します。
西日本工場から、近いテーマに取り組んだ経験を共有します。不良名称の表記揺れを整理しただけでも傾向が見えました。分類ルールの統一は効果が大きいです。今回のなぜなぜ分析の標準化でも、適用条件を一緒に残すと横展開しやすいと感じました。
西日本工場でも「なぜなぜ分析の標準化」への関心があります。対象不良率を35%改善という効果が別拠点でも再現するか、まず少量データで比較してみたいです。使用した確認表や手順書で共有可能な部分があれば参考にさせてください。