日焼けしない紙を作って書籍に活用して下さい
古書から新刊書まで、幅広く本をコレクションしています。
古書店で手にいれた本は美品とされていてもすでに日焼けしているものが多く、それは仕方ないと諦めています。しかし、新しく書店で購入した本でも管理が悪いと知らぬ間に日焼けしてしまいます。本棚にしまっていても背表紙が日焼けしたり退色したという経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。特にコミックは劣化が早いように思われます。
このような書籍の日焼けの原因は、空気中の湿気による酸化や太陽光の紫外線によるものとされています。そして、一度日焼けした本を元に戻す方法はありません。天や小口をやすりで削って多少見栄え良くすることはできますが、本に負担をかける上に黄変自体を消してしまうことは不可能です。
暗所での保管や湿気・カビ予防など、日焼けにも予防法はあります。私は大切にしたい本にはブックカバーをかけ、スライド式書架の奥面に保管しています。
思いついた時にすぐに手に取れないという難点はありますが、日焼け対策としては概ね問題ありません。ただ、煙草の煙とカビには注意が必要です。
このように、書籍を長く手元に置いて楽しみたい方や、いずれ売りに出すために綺麗なままで保管しておきたい方にとって、書籍の日焼けは避けて通れない難題です。
そこで、私はそもそも「日焼けをしない紙」で本が作られれば良いのではないいかと気がつきました。現在一般の書籍に使用されている用紙は中性紙と呼ばれているものです。これを新たに、黄変や劣化せず、かつ本としての風合いを損なわない書籍のための用紙が出来れば良いのです。
古い本の黄変は、その本が生きてきた時代を感じさせる味のあるものです。ですが、電子書籍の流通が盛んになった現代に於いてもなおアナログの書籍を愛するものとしては、その命は少しでも長くあることを望みます。時代を超えて人の手を渡り、読んだ人の世界を広げる役割をこれからも果たして行って欲しいのです。
単行本や文庫本や雑誌、写真集や画集。それらにとどまらず、時間の経過に強靭に耐えうる紙があれば、それらが活用される場所は限りなく広がることと思います。
電子書籍にも負けないコンテンツとして、紙の本が生き残る一つの可能性が「紙」そのものに残されています。
コメント
悔しいですよね!! うららさん: 2016-11-04 12:12:17
大好きなお気に入りの本たち…
いつでも手にとれる場所に置いていれば日焼けの危険が高まるし、日焼け防止に仕舞い込んでしまうのはちょっとさみしいし…
紙の質感や本の重量感を楽しむために電子書籍ではなく本を選んでいるんですから、日焼けしない紙で製本してくれるのが一番ですね!!
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盲点でした! ぱにさん: 2016-12-09 14:36:11
日焼けしない紙・・・ 完全に盲点でした。
年数とともに劣化していく紙。その変化も歴史を語っているようでステキですが、いつまでも綺麗なまま、保っていたい書籍もあります。
そのアイデアいいですね!
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日焼けは書店も悩み 匿名さん: 2016-12-12 13:33:55
日焼けは書店でも悩みなんです。日焼け対策で店内照明をLED化なんて提案もあるけどコストがね・・・返品して新しい本に入れ替えというのもコストがかかるし。実現してほしい!
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後世にまできちんと残るために必要なことだと思います! みどりさん: 2016-12-12 14:08:17
本というのは基本的に情報を後世まで残すためのものであるのですが、やはり物理的に存在する以上経年劣化からは避けられません。ずっと存在している間保存状態が良くない環境に置かれる可能性も高く、そうなると一番怖いのが「日当たりのいい場所」に置かれることだと思います。やはり太陽の熱っていうのはモノには刺激がきついんですよね…。
日焼けしないというのは持ち主も、後世に読む人にとっても、情報が劣化しにくいこととほぼ同意義だと思うので非常によい事だと思います!
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手にとるからこそ 黒猫さん: 2017-01-09 23:46:35
本は実際に手にとって読むのが楽しみなので、出来るだけ良い状態で保存したい気持ちよく分かります!
日焼けしない紙、実現して欲しいです!
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