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主人公とラスボスの目的や意思は、しっかりと相反しているか

投稿:静原認  
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長編小説を書く時の注意点。

 

その数ある注意点の一つについて話したい。

 

内容は、

『主人公と、長編小説の最後にでてくるボス(敵対者や試練)において、お互いの目的と行動がしっかり相反しているか』

というものである。

 

もう一度言う。

 

主人公の目的やそこから生まれる行動。

ボスの目的やそこから生まれる行動。

 

敵対する者同士であるならば、それらはしっかりと正反対の位置にいなければならない。

ということだ。

 

その理由を改めて説明していきたい。

 

 

例を出して説明しよう

 

例えば、大切な人を殺された復讐として、原因となったある少女を殺そうとする敵対者がいたとしよう。

 

(目的)少女を殺す

(意思)少女が憎い

 

そんな敵対者に相反する主人公がいたとする。

 

完全に目的と意思を正反対にするなら、

 

主人公はその少女のことが大切だから、少女のことを何が何でも守る。

 

(目的)少女を守る

(意思)少女が好きだ

 

このようになると、

クライマックスシーンで、主人公と敵対者が戦うことになった時、

お互いの感情・心を、思い切りぶつけあうことができる。

 

憎くて殺そうとする敵対者と、好きで守ろうとする主人公

この二人は絶対に交わることができない。

 

だからこそ、お互いに譲れない。

なにがなんでも目的を成し遂げる。

 

感情のぶつかり合いというパワーが生まれる。

そうならば、読者のこころを揺さぶるだろう。

 

 

ところで、もし主人公の目的と意思が次のような感じだったらどうなるだろうか。

 

主人公は世界の平和を心から望んでいるから、民である女の子を何が何でも守る。

 

目的(世界の平和を守る)

意思(世界が大切だ)

 

たしかに、一見、主人公と敵対者は相容れない。

敵対者は少女を殺したいし、主人公は少女を守りたいのだから、

 

しかし、この二人がクライマックスでぶつかりあった時に、

感情のぶつかり合いによるパワーが生まれるか、となると話はべつだ。

 

だってあくまで主人公の目的は世界を守ることだから。

言ってしまえば、少女のことは二の次なのである。

 

「俺はそいつを絶対に殺す!」

「ふざけるな! 大切な女の子を殺されてたまるか!」

 

「俺はそいつを絶対に殺す!」

「ふざけるな! 絶対に世界を守るんだ!」

 

果たして、どちらの方が、読者を熱くさせられるか。

読者にもよるが、たいていは前者であろう。」

 

 

リアルで考えれば、必ずしも意思が相反するとは限らない。

この世は複雑に絡み合っていて、きれいに整理されているわけではないから。

 

だが、フィクションを作る以上、面白さを追求しなければならない。

リアリティを出しつつ、主人公と敵対者は正反対にするべきだと思う。

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