『シーンカード』の書き方
シーンカード。
プロットを完成させた後、
人によっては、原稿を書きだす前に、シーンカードを作る。
シーンカードとは、
簡単に言えば、プロットをさらに細かくしたもの。
これを作ることで、実際に原稿を書く時、非常にやりやすくなる。
矛盾やつじつまの合わない部分にあらかじめ気づけたり、
さらに付け加えた方がいい、そんな場面が思い浮んだりする。
では、実際にシーンカードの詳細を説明していく。
シーンカードが何かをもう少し詳しく
ものすごく簡単に言えば、
『場面ごとに分けて、5W1Hを決める』と言ったところか。
ここでいう『場面』というのは、
小説の原稿でいう、『行間で分けられた各ストーリー』だ。
小説を書くものであれば、
場面が移った時に、大きく行間を作ったことがあるはず。
作家の好みによって、『※』『*』『数字』など、行間にマークをつけたりするだろう。
その行間で分けられた各場面。
それごとに、要約したストーリーを書いていく。
それがシーンカードだ。
シーンカードの作り方
では、各場面に具体的にどういったことを書くか。
主に、この4つだ。
・その場面が起こる時間
・その場面の舞台
・その場面で登場する人物
・要約されたストーリー
さらに細かく決めておく人は、
・伏線
・ここで読者に伝えたいこと
を決めたりする。
例を書くとこんな感じだ。
<場所> 埼玉県浦川市
<時間> 昼
<キャラ> 戸口蓮 荒木春
<ストーリー> 空から女の子がふってくる、という展開はフィクションでありがちだが、まさか男である自分が空から女の子のもとに落ちることになるとは。戸口蓮は、寒い冬空でスカイダイビングをしながらラーメンを食うという偉業を行っていた。がそのせいで軌道から大きくそれてしまったのだ。墜落した先に出会ったのは、見目麗しい女の子だった。蓮は介抱してくれた荒木春に恋をする。二人の物語が始まっていく。
<伏線>
・寒空でふざけたために、蓮は後に風邪をひく
<読者に伝えたい情報>
・奇想天外な主人公
・逆に恋をしてしまう主人公
・優しいヒロイン
こういった内容を、場面ごとにすべて決める。
そうして完成したものがシーンカードというわけだ。
シーンカードの利点
冒頭でも言ったが、シーンカードの利点は
矛盾やつじつまの合わないところにあらかじめ気づけること。
途中まで原稿を書いて、致命的な矛盾があって、書き直さなければならない。
そういった大惨事を防ぐことができる
これは大きいと思う。
シーンカードを作る間に、あらたに付け加えたい場面が見つかるなんてこともある。
もう一度言うが、
あらかじめ色々と試行錯誤することができるのだ。
シーンカードはプロットよりも具体的でわかりやすい。
加えて、原稿のように長くもない。
なので、同じ小説家仲間にチェックを頼みやすいだろう。
具体的であるために、聞きたいこともピンポイントで聞けるはずだ。
シーンカードも万能ではない。しかし、効果は確かにある
題名の通り、シーンカードは万能ではない。
これを書いたからと言って、いざ原稿に入った時に、なんの問題もなくスラスラを執筆がすすむなどということはない。
やはりどこかで
「この展開で大丈夫だろうか」
「すこしつじつまが合っていない気がする」
と思うものである。
シーンカード自体、プロットよりも長いため、
書くのが大変だと感じる人もいるかもしれない。
しかし、決して無駄ではないことは伝えたい。
矛盾やつじつまは、最小限に抑えられる。
原稿に入る前に、だれかのチェックを受けられる。大幅にストーリーを変更できる。
なんども言うが、
あらかじめできるのはすごく大きな利点のはず。
もし、実際に原稿を書く時に行き詰っているような方がいれば、
ぜひシーンカードを試してほしいと思う。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
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