自前加工遊び紙+本文混色風二色刷りの本
装丁
表紙:ファーストヴィンテージ ベージュにフルカラー&白版印刷
本文:モンテシオンに混色(抹茶色)風のK+Yインク二色刷り
遊び紙:里紙(うり)前後 / 紙の一部に自前加工あり
詳細
表紙本文ともにデジタルオフセット印刷です。
遊び紙は紙の一部に自前の穴あけ加工が入っているため、印刷所のオプション外という事が判るように、奥付にも「遊び紙のみ自前加工」と記載しました。
表紙
薄い色のクラフト紙のような質感の「ファーストヴィンテージ(ベージュ)」です。
白版印刷の上からフルカラー印刷をしているので、人物の部分など紙の質感や色の影響を受けそうな部分には白版を入れるレイアウトにしました。
ベージュ色の紙に白インクの模様は少し見えにくい仕上がりになるかな?と思っていたのですが、結構くっきりと出たのが良かったです!
遊び紙
表紙と同じくクラフト紙のような質感の「里紙(うり)」です。
自前の加工は紙の端の上下にクラフトパンチで1つ1つ装飾を空けたものですが、これが予想外に大変だったので、途中で前のみにしようか悩んだものの、結局は前後どちらも(合計4か所)加工しました。
量が多かったため、途中でクラフトパンチの刃が切れにくくなってしまうという想定外のトラブルもあり、紙の上にアルミホイルを敷いて何とか切れ味を誤魔化しながら加工する事になってしまいました。
でも、カッパに関係するジャンルゆえに、胡瓜の色と花の形をイメージして入れてみたかった加工だったで、個人的にこの自前加工は苦労したぶん気に入っています。
本文
本文はコミック紙のような質感でしっかりとした厚みのあるモンテシオン
そして本文の色は墨とイエローのインクを抹茶風の混色にしたK+Y二色刷りです。
おたクラブさんだとCMYKインクのうちの二色を使った本文印刷ができるので、グレースケールで制作した本文データを一旦CMYKデータに変換した後、CとMを抜いて好みの色と濃さになるようにYとKを調節するという方法で混色風にしています。
(この本は20ページなのですが、上記の本文データ調節は1ページ1ページ手動で調節&変換しているので、ページ数が多いととても面倒な方法だと思います…!)
当初はジャンル関係で緑色にしたかったので、イエローとシアンで緑色を作ろうとしていたのですが、Y+Cの組み合わせの二色刷りだと想定よりも鮮やかな緑色になってしまい(今回の本はクラフト系の紙を使っていたため)彩度が低めの色にしたかったという事もあり、それに合うように墨とイエローを混ぜた抹茶風の色に調節してみました。
…なので、この色はそれっぽく見えるように調節しただけで、疑似的な緑色です。
あくまでも墨とイエローを使った「混色風の二色刷り」なので、ベタの部分などは黒に近い濃さで薄い部分との濃淡がハッキリと色分けされている風にもなっていて、同じ色で単色刷りした時と違う点が結構気に入っています。
「K+M」「K+C」を使った混色風二色刷り装丁も試してみたので、こちらに記録してみました!
コメント
今まで〆切ギリギリの入稿でやったみたい装丁が結局できなかった…という事が多かったので、今回はオンラインイベントで告知した程度で特に明確には合わせるイベントがない本という事もあり、装丁としては特殊紙や本文のインク諸々、以前からやってみたかった事に拘って出せたと思います。
自前の遊び紙加工については冒頭の記載通り、印刷所のオプション外である事を明確にしておきたかったため入稿前から奥付に記載しており、納品後に加工し始めてから「思っていたより大変だ!?」と気付いた頃にはもう後に引けなくなってしまい…!
流石に1日では全ての加工が終わらなかったので最初は頒布する分だけ加工して、間をあけてまた加工、また加工…と、じわじわ終わらせました。
そういう意味でも凄く思い出深い一冊です。
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まだありません。
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