メゾンTH 第2話
「おはようございます」
目を覚ますと、そこは昨日寝た場所だった。まあ当然っちゃ当然なんだけどさ。やっぱり夢じゃないのかー。俺ははぁとため息をつく。すると、廊下に一瞬人影が見えた。
「?誰か居るのか?」
俺は廊下に出て周りを見渡す。すると、廊下の隅に小さなケモミミの女の子がいた。うん、これで確定した。ここ異世界だぁ。
「お前、誰だ?」
そう言うと、女の子がこっちを振り向き、信じられないという顔をする。
「私のことが…見えるの!?」
「あ、ああ」
俺が頷くと、女の子がいきなり抱きついて来た。
「くぁwせdrftgyふじこlp!?」
思わず奇声をあげてしまった。
「やっと…、やっと気づいて貰えた…」
女の子がポロポロと涙を流す。あ、よく見たらこの耳、イヌミミだ。てっきり猫耳かと思ってた。…って現実逃避してる場合じゃねえな。
「ちょ、ちょっと離れてくれ。…で、お前、誰なんだ?」
「あ、そっか、今までエアナスは私のこと見えてなかったんだもんね。急に抱きついたりしてごめんね。嬉しくってつい…」
女の子が涙を拭う。
「改めて、私の名前は狛江 鈴。エアナス、あなたの守護霊なの」
「へぇー…って守護霊!?」
「そうよ、ずーっとあなたの側にいたわ」
「…マジか。全く気づかなかったんだけど」
「だって、あなたの霊感0%なんだもん(実話)。本当はあなたが生まれてからずっと居たんだけど」
「え!?マジ!?」
「そうだよ。今までも、これからも、ずーっと一緒だからね!」
そう言いながら鈴は俺に抱きついた。
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