システム開発をアジャイル型でベンダーへ依頼する場合の契約パターン
システム開発は、最初にしっかりと仕様を決めて納期までに仕様の通り作る形(ウォーターフォール型)から、システムを使いながら必要な機能を洗い出し、柔軟に追加していく形(アジャイル型)に変わってきています。
アジャイル型の開発は、自社にエンジニア部隊がある場合は問題は起こりにくいのですが、外部の開発会社へ依頼する場合にはどのような契約形態が良いのでしょうか。
機能追加フェーズは準委任で
初回バージョンについては請負契約で範囲を確定し、その後の改善・追加は準委任契約として、アジャイル型で柔軟に回す二段構えの契約方法があります。
フェーズ | 契約形態 | 開発手法 | 費用の決め方 | 支払いタイミング | ポイント |
① 初期バージョン開発 | 請負契約 | ウォーターフォール | 総額固定(見積) | 着手金+検収後 | 仕様凍結が最重要 |
② 追加・改善開発 | 準委任契約 | アジャイル | 月額 or 人月 | 月締め請求 | スコープ変動OK |
③ 継続保守(任意) | 準委任 or 月額 | アジャイル | 月額固定 | 毎月 | 安定 |
フェーズ①:初期バージョン(請負・ウォーターフォール型)
「本契約は初期バージョンまでの開発を対象とし、その後の機能追加・改善については、別途準委任契約を締結の上実施するものとする」という形で契約
項目 | 内容 |
目的 | 「最初に動くもの」を確実に作る |
契約形態 | 請負契約 |
仕様 | 事前に確定・凍結 |
成果物 | 画面・機能・非機能要件を明記 |
費用例 | 数百万〜数千万(総額固定) |
支払い例 | 契約時30%+検収後70%など |
検収 | 仕様書ベースで判定 |
NG行為 | 途中で仕様を増やすこと |
契約ポイント
- 仕様書に 「本契約に含まれない事項」 を明記
- 変更は必ず追加見積
- 「将来の拡張は次フェーズ」と明文化
フェーズ②:追加・改善(準委任・アジャイル)
項目 | 内容 |
目的 | 初回バージョンを、ビジネスに合わせて柔軟に改善していく |
契約形態 | 準委任契約 |
開発手法 | アジャイル(スプリントは2週 or 月単位など) |
仕様 | スプリント(開発期間の区切り)ごとに合意 |
費用 | 人月/月額 |
支払い | 毎月末締め翌月払い |
検収 | デモ・レビューで確認 |
完成責任 | 負わない |
金額イメージ(例)
- PM:100〜150万円/月
- エンジニア:80〜120万円/月
フェーズ①と②の違い
項目 | 初期開発 | 追加・改善 |
契約 | 請負 | 準委任 |
仕様 | 固定 | 変動 |
見積 | 事前確定 | 月次 |
スコープ変更 | NG(追加契約) | OK |
アジャイル適性 | 低 | 高 |

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