RPA・業務自動化の導入事例の進め方:発注書の自動作成で分かった効果と残課題
九州工場で発注書の自動作成を担当している木村遼です。先に結果をお伝えすると、今回の試行では「月間96時間を削減」となりました。ただし、すべてが想定どおりだったわけではありません。効果が出た条件と、まだ人の確認が必要な場面を分けて記録したので、同じテーマを検討している方の参考になればと思います。
改善前は、担当者が毎日同じ画面を開いて転記しており、繁忙期には入力遅れと転記ミスが発生していました。そこで、直近の実績から54件を抽出し、開始から完了までの時間、差し戻し回数、問い合わせ先、例外の理由を一件ずつ確認しました。平均値だけでなく、時間が極端に長かったケースを見たことで、作業そのものより確認待ちがボトルネックになっていることが分かりました。
対策として、正常系だけでなく、ファイル不足、形式変更、システム停止を想定した例外テストを実施しました。試行期間は6週間とし、利用者が困った場面をその日のうちに短いメモで残してもらいました。翌週まで問題を持ち越さず、小さな設定変更と手順修正を繰り返した点が、定着に効いたと考えています。説明会は一度で終わらせず、質問の多かった部分だけを10分の補足資料にしました。
処理時間の改善に加え、確認漏れと再作業は12%減少しました。一方、担当者によるばらつきは完全にはなくなっていません。数値が改善していても、別工程へのしわ寄せや入力負担が増えていないかを確認するため、作業後アンケートと例外対応時間も継続して測っています。
次の課題は、例外処理が増えると保守負荷が高まるため、完全自動化にこだわらず確認工程を残しています。今回は効果の出た結果だけでなく、対象外にした条件、途中で変更した判断基準、手作業を残した理由も資料に含めました。他拠点が同じ失敗を繰り返さないよう、再利用時には前提条件から確認できる形にしていきます。
同じような自動化を行っている拠点では、画面変更への追従や担当者不在時の復旧をどのように運用していますか。保守工数の実績もぜひ共有してください。
※この投稿はデモンストレーション用のサンプルです。人物や企業、内容は架空のものです。

コメント
本社DX推進室でRPAの企画、例外処理、保守標準化を担当しています。「発注書の自動作成」で月間96時間を削減という結果は参考になります。画面変更で停止した場合、現場で再実行できる範囲とシステム担当へ連絡する範囲をどう分けていますか。
鈴木健太さん、具体的な質問をありがとうございます。入力不備は現場で修正し、画面構造や認証の変更はシステム担当へ連絡する二段階にしました。まだ九州工場内の検証結果なので、「発注書の自動作成」の次の測定値も追記します。
東日本工場から、近いテーマに取り組んだ経験を共有します。完全自動化を目指すより、例外だけ一覧にして人が確認する方式のほうが定着しました。今回の発注書の自動作成でも、適用条件を一緒に残すと横展開しやすいと感じました。
小林真由さん、実例の共有ありがとうございます。ご指摘の点は今回も議論になりました。例外は無理に自動処理せず、理由付きの一覧で担当者へ戻しています。試行中の例外率は約6%でした。 「発注書の自動作成」の横展開資料には、うまくいかなかった条件も追記します。
製造データ基盤と拠点横断のデータ活用の観点から拝見しました。共通部品を更新した際の影響範囲を一覧化すると、横展開後の保守事故を減らせると思います。特に「発注書の自動作成」は結果だけでなく、変更前の判断基準も共有されると再利用しやすいです。
西日本工場でも「発注書の自動作成」への関心があります。月間96時間を削減という効果が別拠点でも再現するか、まず少量データで比較してみたいです。使用した確認表や手順書で共有可能な部分があれば参考にさせてください。
生成AI、RPA、データ活用のグループ横展開を担当している立場から、運用負荷も気になりました。効果が出た期間の後に担当者が変わっても続くか、例外処理と保守時間を一か月ほど追うと、成功事例としての再現性がより伝わると思います。発注書の自動作成の続報を期待しています。