『精子提供・卵子提供・代理懐胎で親になる~「親のエゴ」論の先に対話をひらく~』:SJFアドボカシーカフェ第88回
日本では現在、精子提供・卵子提供・代理懐胎などの「特定生殖補助医療」に関する議員立法が進められています。これまでは法律不在の状態で、不妊に悩む夫婦のほか、同性同士やトランスジェンダーのカップル、非婚など、さまざまな背景の人々が、これらの技術に頼って家族形成を行ってきました。そうして生まれた子どもが出自を知る権利を侵害されてきた歴史は深い反省と検証が求められ、ドナーや代理母の身体が商品化され搾取される懸念についても倫理的な検討が必要です。
それを踏まえ近年では、子に出自を隠さず、愛にあふれる粘り強い親子の対話を重視する当事者が増えています。しかし、メディアやエンターテイメント作品での当事者の表象は、ドナーや代理母や生まれる子の人権を侵害しつつ自らの欲望を追求する利己的な親というステレオタイプに偏りがちでした。
実際の当事者は、どんな願いを抱き、いかなる困難に出会いながら、治療選択の意思決定や育児の実践を行っているのでしょうか。本企画では、当事者のリアルな声をもとに、「親のエゴ」論を超えて、多様な家族のあり方とそこで育まれる子どもたちの尊厳が守られる社会のための対話をひらくことを目指します。
●出演 ~ふぁみいろネットワーク~
〇戸井田かおりさん: 夫の無精子症が発覚してから、家族とは何か、なぜ子どもが欲しいのか、精子提供は子どもに重荷を背負わせないかなど、様々なことを考えた末、精子提供を受けて育児中。12歳と9歳の子どもたちには出自を伝え、その経験をもとにピアサポートを行っている。
〇綾原みなとさん: 不妊治療に長年苦しんだのち、卵子提供を受けて出産し、育児中。卵子ドナーさんの安全と権利が守られてほしい、そして、多様な家族のあり方とあらゆる子どもの尊厳が大切にされる社会になってほしいとの願いのもとに、当事者活動をしている。
〇大島海都さん: トランスジェンダー男性で、性別を変更し、妻との間に精子提供で子を授かって育児中。同じ境遇の仲間と話し合ったり、ピアサポート活動をしたりしている。子どもには、父親がトランスジェンダーであることと精子提供のことをダブル告知しながら、子どもの疑問に正面から向き合い、いろんな家族、性別、生き方があることを伝えていきたい。
〇佐伯英子さん: 友人の立場で伴走する社会学者(ジェンダー、家族社会学が専門)。多様な家族と、その中で生きる人たちの人権や尊厳が守られる社会をどうすれば作ることができるのか、その中で研究が果たす役割を考えている。
●日時: 2024年8月31日(土) 13:30~16:00
○受付時間13:15~
●会場: オンライン開催
○オンライン会議システム・Zoomを使用します。参加方法の詳細は、お申込みくださった方に前日までにメールいたします。
○グループ対話セッションや、ゲストとの対話も行う予定です。見聞きだけの参加も可能ですが、この対話の場を一緒につくれるよう、お声を出していただけましたら幸いです。ご登壇者以外の参加者さまのお顔は写らないよう初めはこちらで設定いたしますが、ご発言の際は自主的にお顔を写していただけます。
●参加費: 無料
●お申込みフォーム: https://socialjustice.jp/20240831.html
○先着50名様。事前にお申し込みください。
○締め切りは8月29日(定員に達し次第締め切ります)。
●イベントホームページ: https://socialjustice.jp/p/20240831/
●共催:ふぁみいろネットワーク
●主催・問合わせ先: NPO法人まちぽっと ソーシャル・ジャスティス基金(SJF)
メール: info「あ」socialjustice.jp ※送信の際は「あ」を@に変更ください。
ホームページ: https://www.socialjustice.jp/
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