RPA・業務自動化の導入事例の始め方|受注CSVの自動統合を小さく試して分かったこと
一度は思うように使われなかった「受注CSVの自動統合」を、九州工場で見直しました。担当の木村遼です。止まった理由を隠さず整理したことが、再スタートのきっかけになりました。
取り組みの背景と進め方
取り組み前は、担当者が毎日同じ画面を開いて転記しており、繁忙期には入力遅れと転記ミスが発生していました。そこで、直近の作業から63件を選び、作業時間、待ち時間、差し戻し、例外対応を記録しました。平均だけを見ると原因が隠れるため、特に時間が長かった例と、担当者が判断に迷った例を一件ずつ確認しました。
実施したのは、正常系だけでなく、ファイル不足、形式変更、システム停止を想定した例外テストを実施しました。現場を止めないよう対象を限定し、毎週一度、利用者と管理者で結果を確認しました。質問が多かった部分は短い手順書に直し、正常時だけでなく、作業を止める条件と手作業へ戻す条件も決めました。
分かった効果と残った課題
主な結果は「月間31時間を削減」です。確認漏れややり直しも導入前より31%減りました。一方で、繁忙日や経験の浅い担当者では効果が小さい場面もありました。数字が良くても別の工程へ負担を移しては意味がないため、品質、安全、使いやすさも一緒に確認しています。
残る課題は、例外処理が増えると保守負荷が高まるため、完全自動化にこだわらず確認工程を残しています。次の確認では、担当者が交代しても同じ手順で続けられるか、例外対応に何分かかるかを測ります。ほかの工場へ広げる場合は、設備や人数の違いを先に整理し、そのままコピーできる部分と、変更が必要な部分を分ける予定です。
今回の学びは、便利な道具を入れるだけでは改善にならないことです。誰が判断し、困ったときに誰へ聞き、どの数字で効果を確かめるかまで決める必要があります。採用しなかった案とその理由も残すと、次の担当者が同じ検討を繰り返さずに済みます。
試行中は、受注CSVの自動統合に直接関わる担当者だけでなく、前後の工程にも週一回意見を聞きました。63件の記録には、数字だけでなく『何に迷ったか』『誰の助けが必要だったか』も一行で追加しています。この記録から、説明資料だけでは見えなかった小さな不便が分かり、操作や役割分担を早めに直すことができました。
今後は「月間31時間を削減」を一時的な結果で終わらせないため、同じ条件であと4週間測定します。その後、別の班または別設備で小さく再現テストを行い、効果が出なかった場合も理由を記録します。横展開を希望する拠点には、準備物、所要時間、確認表、元に戻す手順をまとめて渡す予定です。
今回の確認ポイント
- 担当者の感想を短い言葉で集める
- 平均値だけで判断しない
- 手作業を残す条件を明確にする
皆さんに聞きたいこと
同じような自動化を行っている拠点では、画面変更への追従や担当者不在時の復旧をどのように運用していますか。保守工数の実績もぜひ共有してください。
※この投稿はデモンストレーション用のサンプルです。

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