【大阪公立大学】情報基盤システムへのサイバー攻撃で全授業を休講、原因はNECの再委託先経由の不正アクセス、NECのクラウドストレージから大学関連の個人情報も漏えい(第5報)
公表:2026年10月2日(第1報・第2報)/続報:10月5日(記者会見でランサムウェア攻撃と判断)、10月8日(第4報:対面授業の再開)、10月21日(第5報:原因はNECの再委託先の正規アカウントによる不正アクセス、NECのクラウドストレージから大学関連の個人情報などの漏えいを確認)
3行でわかるポイント
- 大阪公立大学の情報基盤システム(仮想化基盤)が10月2日未明に止まり、学内ネットワーク、メール、Webサイト、教務、財務会計、人事給与、図書館など多くのシステムが使えなくなりました。
- 大学はランサムウェアによるサイバー攻撃と判断しています。報道によると約500台のサーバーが停止し、在学生・卒業生ら少なくとも13万人の個人情報が流出した恐れがあります(流出の有無は調査中)。
- 10月2日から8日まで全授業を休講し、10月9日から臨時のシステムで対面授業を再開しました。情報基盤システム全体の復旧のめどは立っていません。
何が起きたか
大学の記者会見資料によると、10月2日午前0時20分ごろ、保守管理を委託している会社が情報基盤システムのサーバーが順次止まっていくのを確認しました。調べたところ、仮想サーバー群が停止しており、一部のデータが改ざんされた形跡が見つかりました。大学は同日朝に学長を本部長とする危機対策本部を設け、10月3日には情報発信用の臨時お知らせサイトを開設しました。
10月5日の記者会見で、大学は今回の障害をランサムウェア攻撃によるものと判断していると説明しました。外部の専門事業者の支援を受けて、原因と被害の範囲を調べています。報道では、約500台のサーバーが止まり、復元に使うバックアップデータの多くも暗号化されたと伝えられています。
漏れた可能性のある情報
対象 | 在学生・卒業生ら少なくとも13万人(報道)。統合前の大阪市立大学は1995年以降、大阪府立大学は2005年以降の学生も含まれると報じられています |
項目 | 氏名、住所、メールアドレス、学生証の写真など(報道)。携帯電話番号も保存されていたと報じられています |
流出の有無 | 大学の仮想化基盤システム内の情報(教務システム関連の情報:約13万件など)は、流出の有無を調査中。別に、NECが管理していたクラウドストレージ内の「大学に関連する個人情報およびシステム関連情報」の漏えいが確認された(10月21日の第5報。内容・件数はNECに確認中)。個人情報保護委員会へ報告済み |
附属病院 | 医学部附属病院と獣医学部附属獣医臨床センターは影響なし、通常どおり運営 |
影響
大学が公表した主な被害システムは次のとおりです。
- 学内ネットワーク、OMUメール、法人の各Webサイト
- 教職員用の学内ポータルサイト、事務端末(PCにログインできない)
- 財務会計システム、人事・給与システム
- 教務システム、教育支援系システム、入試の情報データベース、図書館システム
10月9日からは、臨時の学習管理システム(Moodle)、臨時の学生向けポータル、QRコードによる出席登録などを用意して対面授業を再開しました。大学のメールは10月13日から再開しています(市大学生のメールやメーリングリスト、共有メールアドレスは停止が続いています)。報道によると、一部の入試の出願や大学院の入学手続きの期限は10月22日まで延長されました。
原因
大学はランサムウェアによるサイバー攻撃と判断しています。侵入の経路や攻撃者は公表されておらず、調査中です。大学は文部科学省、大阪府・大阪市、警察、JPCERTなどにも報告しています。
【続報 10月21日(第5報)】原因はNECの再委託先経由の不正アクセス、大学関連の個人情報も漏えい
大阪公立大学は10月21日の第5報で、基盤システムの保守・運用を委託している日本電気(NEC)から、10月20日に報告を受けたと発表しました。NECがシステム開発・保守を再委託している事業者が9月下旬にサイバー攻撃を受け、その事業者が持つ正規のアカウントで大学のシステムに不正にアクセスされたことが原因だったということです。
また、NECが利用していたクラウドストレージに保存されていた「大学に関連する個人情報およびシステム関連情報」の漏えいが確認されたとの報告も受けました。漏えいした情報の内容や件数はNECに確認中です。10月5日の記者会見で漏えいの可能性があるとした業務システムの情報(教務システム関連の情報:約13万件など)は大学の仮想化基盤システム内のもので、今回のクラウドストレージ内の情報とは別です。こちらの漏えいの有無は引き続き調査しています。
NECも10月20日、委託先が受けたサイバー攻撃で盗まれた正規アカウントの認証情報が悪用され、複数の顧客で不正アクセスの被害や情報漏えいが起きたと公表しています。
利用者が今すべきこと
- 在学生・卒業生・受験生は、大学の臨時お知らせサイトとOMUエントランスページで最新の案内を確認してください(大学の通常のWebサイトは停止中です)。
- 大学を名乗る不審なメール・SMS・電話に注意してください。リンクや添付ファイルは安易に開かないようにしましょう。
- 10月12日以前に大学へ送ったメールは届いていない可能性があります。必要な連絡は再送してください。
- 流出が確認された場合は大学から案内が出る見込みです。続報を待ち、住所や電話番号を使った不審な連絡にも気をつけてください。
私たちが学べること
- バックアップが本番と同じ基盤から操作できると、攻撃者に一緒に暗号化されてしまいます。ネットワークから切り離したバックアップや、書き換えできないバックアップを持つことが大切です。
- 大学は障害当日から、基盤システムとは別のページで休講や対応を発信できました。止まったときに使う連絡手段を、あらかじめ別に用意しておくと混乱を抑えられます。
- 卒業生の情報を長く持ち続けるほど、漏えいしたときの影響は大きくなります。保管期間や保管場所を見直すきっかけになります。
経過
10月2日 0:20ごろ | 保守委託会社がサーバーの停止を確認。仮想サーバー群の停止と一部データの改ざんの形跡を確認 |
10月2日 | 危機対策本部を設置。第1報・第2報を公表、全授業を休講 |
10月3日 | 臨時お知らせサイトを開設 |
10月5日 | 記者会見。ランサムウェア攻撃と判断していると説明。個人情報保護委員会へ連絡 |
10月8日 | 第4報。10月9日から対面授業を再開すると発表。学生・教職員間のメールが再開 |
10月9日 | 全キャンパスで対面授業を再開 |
10月13日 | 大学のメールの利用を再開 |
10月20日 | NECが、委託先へのサイバー攻撃に起因する顧客のシステム障害・情報漏えいを公表。大学はNECから原因などの報告を受ける |
10月21日 | 第5報。原因はNECの再委託先の正規アカウントによる不正アクセスで、NECのクラウドストレージから大学関連の個人情報なども漏えいしたと公表 |
出典
- 本学情報基盤システムにおける障害の発生について【第4報】対面授業再開のお知らせ(2026年10月8日)
- 情報基盤システムにおける障害に関する記者会見を実施(2026年10月6日)
- 記者会見配付資料(2026年10月5日)
- 公立大学法人大阪 臨時お知らせサイト「一般・報道関係の方へ」
- OMU エントランスページ(大阪公立大学)
- 大阪公立大学にランサム攻撃 個人情報、13万人流出恐れ(日本経済新聞、10月5日)
- 大阪公立大が対面授業再開 ランサム攻撃で障害続く(共同通信、10月9日)
- セキュリティ対策Lab(10月5日)
- セキュリティ対策Lab(10月8日)
- 本学情報基盤システムにおける障害の発生について【第5報】委託先公表のサイバー攻撃事案に伴うシステム障害・情報漏洩について(大阪公立大学、2026年10月21日)
- 委託先への不正アクセスに起因するお客さまのシステム障害、情報漏えいに関するお詫び(NEC、2026年10月20日)
※この記事は公開情報をもとにAIが要約しています。誤りや続報があれば、下の「コメント」またはサイト下部の「問合せ」からお知らせください。

コメント
コメントはまだありません。